銀座Rails#30を開催しました

去る2021/2/29(金)、銀座Rails#30を開催しました。

ginza-rails.connpass.com

当日の様子は、togetterのまとめを御覧ください。

togetter.com

スポンサーセッション リンクアンドモチベーションさま

今回はラズパイ遊びがご趣味、エンジニアリングマネージャの今野さんがご登壇。 「コンサルの組織であると目に映りがちな弊社が、技術的には何をしているのか」をお話されました。

荒廃していたコード、疲弊するエンジニア。売上は上がっていくが組織にヒビが入っていく。そんな中DXへの取り組みとしてLean DevOpsの科学とDX Criteriaを参考に、客観的指標を作り、それにそってテストカバレッジ、削除コード量、テスト実行時間などを改善していったとのことです。

cto-a.github.io

また「負債との上手な付き合い方」について勉強会を3/11(木)に開催予定で、参加者を募集されていました。

connpass.com

採用ページはこちらから。

www.wantedly.com

森雅智(@morimorihoge)さん(BPS株式会社)「出張Railsウォッチ in 銀座Rails

今回の森さんのお話は、「Railsインフラ環境Overview」。

まずWebサーバの振り返りから。懐かしWebrickから、Unicorn、Puma、Passenger、更にRainbowsなどについて、スレッド / プロセスの利用方式など仕様について触れながら説明していきます。

次にRackアプリケーション・サーバを振り返り、更にDeploy先による違いにも触れ、最後に「新しく自分がRailsでサービスを立てるとしたら、何が良いか」を考えることをオススメされていました。

speakerdeck.com

rince(@kazumax1218)さん「Railsで海外9ヵ国にサービス展開している話」

旅とキャンプが好きなrinceさん。 Railsi18nの基本をお伝え、海外展開の開発面でのハードルが高くないことを知ってもらう、少人数でもできる、結果としてもっと海外展開するサービス増える!事を目標にお話されました。

実際に提供されているサービス「mybest」の基本情報を共有の後、複数DB運用やコード内に国ごとの分岐を入れないようにするための工夫、インフラにおいてはFargateの利用法やCognitoでのアカウント管理、ChatOpsでの一括デプロイなど、様々な具体的方策を共有頂きました。

結果として、大きな問題もなく、9カ国への海外展開が実現できているとの事です。

speakerdeck.com

小林ノエル(@free_world21)さん「Fintechエンジニアが読み解く東証障害報告書」

証券会社のシステムを0から経験を持つ小林ノエルさん。大学時代の指導教員(?)であった笹田さんが見守る中、東証の障害報告書について解説頂きました。

まず金融業の基礎知識と小林さんのベースとされている分野について触れ、どの視点からの話になるのか前提を明らかにした上で、東証の規模やシステムの基本構成について解説。

そして当日発生したことについて時系列で説明し、発生した事象、東証で行われたであろう判断について解説しながら、当日に取引全面停止になるまでの流れを明らかに。

更にトラブルが起こったNASの詳細について述べ、最後に学ぶべき事として、トラブル発生に備えた準備やリソースの配分などを列挙されていました。

speakerdeck.com

スポンサーセッション DeNAさまより 人西 聖樹(@sairoutine)さん「急成長する Pococha が抱える技術的課題」

perlの会社と思われがちですが、Railsもやっています!とのことでご支援頂ける事となったDeNAさまより、人西さんにご登壇頂きました。

今回はRailsで開発しているサービス「Pococha」についてのお話。 MAU前年比3倍と伸びているライブ配信サービスですが、大規模開発で破綻していくコード設計、RailsWayだけで解决できなくなる問題、急増するサーバ負荷の問題など、様々な問題と原因について触れ、一緒に取り組むエンジニアを募集されていました。

求人ページはこちら career.dena.jp

また、2021/3/3に開催されたDeNA TechCon 2021について、セッションのご紹介をされていました。

techcon.dena.com

ゲストスピーカー 笹田 耕一(@_ko1)さん「Ruby 3.0 の Ractor について」

今回はRubyのコアコミッタである笹田さんをお招きし、Ruby3.0から導入されるRactorについてお話頂きました。

http://www.atdot.net/~ko1/activities/2021_ginzarails.pdfwww.atdot.net

まずは並行/並列プログラミングの説明と難しさについて説明。そしてRactorについて、その難しさを解消するために、どのような言語機能の制限によって安全性を確保しているのかに触れ、次に設計思想として「スレッドと違い、普通に使った場合は共有が制限されてスレッド安全が確保される」と解説。

そして、現段階で使える場面、使えない場面について列挙。最後に「Ractorは結構Rubyのプログラミングスタイルを変更する」と述べ、Ractorで遊んでみて欲しい、何かあったらruby-jp Slackの #concurrency チャンネルでお気軽にお尋ねを、と呼びかけられていました。

次回、銀座Rails#31について

次回銀座Rails#31は2021/03/19(金)、オンラインでの開催となります。

ゲストスピーカーにはAutify社CTO / バックエンドエンジニアの松浦 隼人(@dblmkt)さんをお招きし、「スタートアップにおける言語とフレームワークの選択」と題して、スタートアップ観点での技術選択の考え方をお話いただきます。

現在、参加者募集中です。 ginza-rails.connpass.com